不妊治療で行う検査 ホルモン検査

妊娠には様々なホルモンが関わっています。採血でホルモン値を測定することで、排卵障害や子宮・卵巣機能について調べることが出来ます。

ホルモン値は月経周期に大きく関わっているため、測定時期によって値が変動します。生理3~5日目が卵巣が一番休まっている時期になるので、この時期に基礎値とよばれるホルモン値を測定します。

FSH(卵胞刺激ホルモン)
月経の前半に脳下垂体から分泌されます。卵胞の発育を促進する作用と、エストロゲンの産生を促進させる作用があります。FSHが卵巣を刺激してエストロゲンの産生を促進します。

LH(黄体形成ホルモン)
卵胞が成熟し、エストロゲンが脳下垂体に多量に届くと、脳下垂体から一時的に多量に分泌されます。この大量分泌のことをLHサージと言います。LHサージによって排卵が起こります。

E2(エストラジオール、卵胞ホルモン)
卵胞の発育に伴って卵胞から分泌されます。卵胞の成熟とともに分泌量が増えるので、この数値を測定することで卵胞の成熟具合を知ることが出来ます。子宮内膜を厚くし、排卵前に子宮頚管粘液を増加させる作用があります。

PRL(プロラクチン、乳汁分泌ホルモン)
脳下垂体から分泌されるホルモンで、分娩後に多量に分泌されるため、非妊娠時のPRL分泌は少量です。PRLの分泌が過剰になると、FSHやLHの分泌を障害し、排卵障害など不妊の原因となります。