卵巣刺激で卵胞が発育してくると採卵が決まります。採卵のタイミングは卵胞の大きさとホルモン値から判断します。
自然周期では卵胞発育に伴ってエストロゲンの分泌が一定量に達するとLHサージが引き起こされ、排卵が起こります。
体外受精においては卵巣刺激により卵胞径が18㎜に達したところでhCG注射を投与し、約36時間後に排卵が起こるため、その前に採卵を行います。hCG注射は卵子を成熟させる力が強く、採卵時に多くの卵子を獲得できる可能性が高いです。その分OHSSを合併するリスクが高く、十分に注意が必要です。
PCOSの方やAMHが高い方がhCG注射を投与するとOHSSを合併する恐れがあるため、hCG注射の代わりにアゴニスト点鼻スプレーを投与します。ただしこのやり方は、排卵誘発の際にGnRHアゴニストを使用した方法以外の方が適応となります。