不妊治療で行う検査 子宮卵管造影検査

卵管は全長7~12㎝程で、自然妊娠において必要な5つの機能を果たしています。このなかの一つでも障害が起こると、妊娠はできなくなります。卵管因子は女性の不妊因子で最も多い割合を占めています。
①卵巣から排卵した卵子を取り込む②精子の通過経路となる③受精・分割の場となる④受精卵の発育を行う⑤胚(受精卵が分割したものを胚と呼びます)の輸送を行う

子宮卵管造影検査は、子宮内に細いカテーテルを挿入し、造影剤を注入します。その状態でレントゲン撮影を行います。

■子宮卵管造影検査でわかること

卵管狭窄・閉塞
過去にクラミジアなどの感染症をおこしている場合、卵管の内腔が癒着し狭窄している可能性があります。

癒着
卵管炎、子宮内膜症、手術などにより、卵管周囲と腹膜や多臓器との癒着が生じている場合は、受精卵を子宮に送る力が弱まり、不妊の原因となります。

卵管留水症
卵管采が高度に障害された場合、卵管内から産生される卵管液が卵管膨大部に貯留します。炎症による卵管の癒着や閉塞だけでなく、貯留液が子宮内へ逆流することにより、着床障害を引き起こします。